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短編小説の集い「のべらっくす」

月1で出題されるお題に沿って短編小説を書く企画です。

【第19回】短編小説の集い「桜の季節」 総評

 桜の毒気にやられていました。遅れてすみません。

 

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〇今回は期間を40日ほどと延ばして作品を募集しました。合計6点の応募、ありがとうございます。細々と続けていく所存でございますので、よろしくお願いします。

 

〇昨年も同じ「桜の季節」をやったのですが、かなりベタな展開が多かった前回に対して、今回は個々人のバラエティな発想がそろった感じがします。このふわふわした季節を切り取ったような、清々しくてちょっぴりしんみりするような、そんなエピソード。

 

〇今回はストーリーで読ませるよりも、イメージを強烈に書いてくださる人が多かったのではないかと思います。もちろん小説ですのでストーリーがある程度ないといけないのですが、読者の心に残るのはやはりイメージなのです。「難解な殺人事件の謎を探偵が暴く」というのも面白いのですが、「カジキマグロに刺されて死亡」というのもなかなかインパクトがあって続きを読みたくなります。自分の場合ですが、作品の中にひとつ「ハイライト」を作って、もし映画の予告編にするのであればこのシーンを絶対入れたいと思うような場面を設定します。それからシーンを派生させていって、ひとつの作品を仕上げると言うような形です。一度複雑に考えてしまった設定を解いて、どんなシーンなら読者にインパクトを与えられるかというところに戻ってくると短編小説の面白さが増すと思います。

 

〇次回のお題発表は5月1日、締め切りは5月31日の予定です。例の如く振り返りや感想を受け付けますのでゆるりとどうぞ。

 

主催者の感想コーナー

lechatdusamedi.hatenablog.com

 

 はじめましてこんにちは。ふんわりとした人間関係が垣間見える、優しいアンソロジーのようになっていますね。ひとつの作品の中に様々な人間関係が盛り込まれていて、これから何か長い物語を書く前書きのようになっていると思いました。もし続きを書くのであれば、たとえば第一部であれば第一部のみを情景も交えて描写されると良いと思いました。結婚式の会場の詳しい様子やそこで交わされた会話など、演劇や映画の場面を説明するように書くと更に奥行きが広がると思いました。

 

masarin-m.hatenablog.com

 

 毎月どうもありがとうございます。毎月というところで少し甘えてしまう感想なのですが、多分まさりんさんの文体と若者一人称って合わないと思うんですよ。特に中学生男子なんて大人から考えると基本的にかなりバカなので、言葉で細かく風景を感じたり相手の内心を推しはかったりするようなことがまず頭の中にないと思うんです。それを表情などから外部から鮮やかに描写するか、本気で一人称にするのであれば児童文学かそれこそケータイ小説になるしかないんですよ。シンイチの今までの感じからすると、半年前に死のうと思うくらい思いつめていたところから回復したとはいえ、割と自分でいっぱいいっぱいなのであそこまでベストアンサーを出されると何となく政治的に正しいベイマックスみたいな感じがして「正しい」けれども「らしさ」がなくなるかな、というのがあります。中学生や若者にしては、だいぶ落ち着き過ぎているなぁというのが正直な感想です。ちなみにこの辺の違和感がバリバリに詰め込まれたのが『ハッピーバースデー~命輝くとき』という読書感想文常連書籍です。「大人から見た都合のいい子供」なのか、「子供の子供らしさ」を書きたいのかでまた違ったところがあると思うのですが。また、感想や振り返りは義務ではないので、たまには投げっぱなしな時があってもいいと思います。今回は甘えた感想ですみません。

 

4/23 追加

fnoithunder.hatenablog.com

 

 久しぶりの参加どうもです。最初に「いいな!」と思ったのは少女の話し方です。どこかで見たことのあるテンプレートな少女の話し方ではなく、イチから「国連平和維持軍の片言で日本語を話す少女」を創っているなぁと思いました。そして中盤の展開でガッカリさせてからの物語の持ち上げ方も好きです。もう少し前回の話が具体的に入っていると、初めて読む人に親切だったと思います。

 

ronpoku.hatenablog.jp

 

 久しぶりの参加本当にありがとうございます。そしておかえりなさい。今回も冒頭の一文が素晴らしいです。単にこの文を書いている人の趣味と合うというところが大きいのですが、全体的にザラザラして「触感」を大事にしている文章なんですよ。そこで何かが完結していて、とても安定感があります。話の中身は外国の短編アニメーションのように荒唐無稽ですが「ビジュアル」と「触感」が鮮明であり、それこそが作者の思惑であるということが無駄のないところで伝わってきます。本当にありがとうございました。

 

diary.sweetberry.jp

 

 毎度の参加ありがとうございます。そしてクトゥルフに明るくないので完全にクトゥルフの文脈を読み取れていないことを申し訳なく思います。今回は女の子同士の友情と不信感の擦れ違いがメインですね。ここは思いきらないと難しいのですが、花見の警備の部分をごっそり削ってもいいのかなぁと思いました。「彼女から聞いた話」ということが大事なので全部削ることはできないので、「賑わっている花見の描写」を少し出すことからいきなり怖い話へ持っていくと話の落差で恐怖度が少し増すと思いました。もっと思い切ればもっとホラーテイストはいけると思うので、楽しみにしています。