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短編小説の集い「のべらっくす」

こちらでの募集は休止になりました。今までありがとうございました。

【第3回】短編小説の集い とりまとめ

 作者のみなさん、年の瀬のせわしい時期にお疲れ様でした。今回はスピーディーに出来ました。また、今回から主催者感想を「感想とまとめ」ではなくて「とりまとめ」にしました。みなさんから寄せられた「感想記事まとめ」と被るので……。

 

 それでは今回も行ってみましょう!

 


山羊と流れる星のこと - メンヘラだけど、生きてます

 

 はじめましてこんにちは。最初に読んだ時は「百合か!?」と思ったのですがよく読むと「めぇちゃん」が女の子だという保証がどこにもないのですね。「一人称がわたしのめぐみくん」の可能性もあるわけで、そう考えるとあすかちゃんの行動も納得がいくのです。あすかちゃんの美少女表現が美しくていいですね。あと「山羊」ってキリスト教だと「悪魔の象徴」なんですよね。それを踏まえるとまた作品に深みが出る気がしました。

 


忘年のイクシーオーン ― 【第3回】短編小説の集い 参加作品 - ごくまトリックス

 

 これは耳が痛い……最近こたつで寝てしまう日が続いているので、何とか対策を考えているところです。「こたつ」という小道具を最初から最後で使っている点と、こういう主人公の不手際から罰があり、超越的な存在に許される話ってひとつの形式として安定していて好きです。あとタイトルのイクシーオーンギリシャ神話で、罰として燃える車に縛り付けられた人物ですね。

 


サンタの忘れもの - 金田んち

 

 オチがきれいで、安定して読める作品だなと思いました。読者の方ではある程度話の展開を想像しやすく、それがいい意味で裏切られないのも大事です。あとさりげなくお天気を登場人物の心情に合わせているところが情感たっぷりで良質なポップソングのような感じがします。この感じでもっといろんな世界を見てみたいですね。

 


「ゆきやこんこ」 第3回 短編小説の集い「のべらっくす」 - 日々我れ

 

 感想は「辛口で」との指定なので少々辛めに。感情を先に載せて書いていると思われるので、ビジュアルが想起できる描写が少な目なのが少々気になります。完全な主観で書く場合でも、常に「読者」を想定して何を見せて何を伝えるのかを場面ごとにわけていかないと書いているほうも何を書いているのかわからなくなると思うんです。せっかく独自の世界があるのでもう少し丁寧な世界の描写をしてもいいと思います。

 


クリスマスはチョコレートケーキで。 ー【第3回】短編小説の集い ー - このはなブログ

 

 クリスマスケーキと言えば、ブッシュドノエルをクリスマス会で作った記憶があります。あれをまるまる食べられると思うと、クリスマスってやっぱり特別な日なんだと思います。お話よりもこのトナカイのキャラクターがやけに印象に残りますね。今流行りのうざかわいい系のような、こういうインパクト勝負の話も面白いと思います。

 


のべらっくす【第3回】短編小説の集い サンタさんが「パーン」する! - ファンタジー頭へようこそ!

 

 「サンタ」と呼ばれた超越的存在が願いを叶えていたという世界のお話。人々の喜びを食らうと災害を引き起こすと言うのは希望と絶望が表裏一体のまどマギワールドのようで面白いです。純粋な願いでも食いまくれば恐ろしい災害が引き起こされるのに、それでも願いを求めてしまうこの「サンタ」も人間と同じ存在だなぁと思いました。ちなみに実際のサンタクロースのモデルは貧しい人に施しをした聖ニコラウスと言われています。

 


宇宙へ近づく夜 - バンビのあくび

 

 女二人の年越し。特に事件が起きるわけでもなく「あるある」の連続なのに、最後まで読ませるのはえこさんの筆運びと人徳のせいかもしれません。何よりひとつひとつの描写がきれいです。「真夜中なのに華やかな、どこか未来の香りが漂う夜」という表現は普通思い浮かぶものじゃないと思うのです。あとまさかタイキックが急にやってくると思わなかったので蝶野にビンタされておきます。

 


初詣(第三回 短編小説の集い 参加作品) - Fuzzy Logic

 

 この「大衆の中のひとりぼっち」の描写は「なるほどなー」って感じです。未来があるっていうことは歩いてきた足跡があるわけで、前を向けば明るいのに後ろを向くとどこまでも後ろ暗い感じになるのも表裏一体なんだろうと思いました。大晦日の年と年の境目にそんな気分になるっていうのも悪くないと思います。あとハンズの万能感はよくわかります。

 


たなからぼたもち - 美の特攻隊

 

 固有名詞のチカラが強いなぁと思った作品です。ベソベソくんにハードパンク。最初は「ソフト」ラーメン屋っていうのもハードパンクに引っかかっているのが計算されている感じで面白いです。なんとなく現代の傘地蔵のような趣きと独特の世界がクリスマスと言うより大晦日と言う感じがしますね。

 


【第3回】短編小説の集いに応募したよ - 散るろぐ

 

 最初に読んだ感想は「クリスマス関係ねー!」です。無理矢理クリスマスにこじつけて独特の世界を作っている感じがしました。でもその強引さが主人公のようにどっぷり心に残る感じが最高です。限定された空間でコントのように淡々と進み、クライマックスは何かの不条理劇のような付き放したものがあり、いつまでもいろんな意味で後味が残る作品だなぁと思いました。面白かったです。

 


【のべらっくす】クリスマスのばかやろう - 野良猫の午後

 

 爆発しろ!案件。これもキャラクター勝負の話で非常にインパクトがあった。「ケナゲさん」というキャラクターを軸に登場人物それぞれの心情が鮮やかに書かれているなぁと思いました。東京タワーのくだりで一瞬オチと関係方向に読者の意識をそらしておいて、しっかり安定したオチを付けてくれるのは最高です。

 


【第三回】短編小説の集いに参加しました。 - 池波正太郎をめざして

 

 まずなんといっても描写の丁寧さに脱帽です。特に果物屋のくだりは余計な感じもするけれど、有楽町と言う街の輪郭を細かく魅せる大事な役割をしていると思います。この辺結構職人芸のようなところがありますね。場面スケッチのようなこういう作品が自分は大好きであります。ストーリーやキャラクターを考えなくても場の説明だけで十分魅せることもできると思うんです、ハイ。

 


「クリスマスディナーは君と」【第3回】短編小説の集い - atsushimissingl’s diary

 

 この発想はなかった! 実際にTwitterで1000RTくらいされてもよさそうなネタがシンプルに収まっているのがいいですね。このくらいのアレなら恥ずかしいけれど笑ってやりすごせるくらいの日本がちょうどいいと思います。ちなみに自分は生卵苦手なのでもらうなら豆腐がいいです。

 


サンタがくれたごめんなさい - OK 余裕

 

 これは本当にクリスマスの話なのか……? というくらい退廃的で魅力のある作品。もちろんこれは夢の中の話で夢オチなんだろうけど、たった一言だけでてくる台詞がなかなかに重量感があって説得力がある。言葉の選び方に気を使っているのがそのあたりから伝わってきます。多分クリスマスが爆発したらこんな世界が広がっているのでしょうね。

 


【創作】わんこ旦那と小正月 - ちーさんのイイネあつめ

 

 これは小豆粥のダイマ! 小豆ってあんこのイメージが強いんですが、甘いのは砂糖が入っているからで砂糖を入れないとただの煮た豆なんですよね。実家ではあんこが自家製なのですが、その過程で入る砂糖の量を見るといろんな人が絶望するだろうなぁと思うのです。後半のささやかな決意がかわいらしくてgoodです。

 


小説: 「君に必要な物は1つだけ」 - okinot’s blog

 

 いやー「天野ウズ」っていうネーミングがまずスバラシイなって思います。「アメノウズメ」で天岩戸の前よろしく渋谷の街中で若者が偶像に向かって熱狂するっていう構図がいい。ヴァーチャルアイドルというと「ピアピア動画」のイメージが強かったんですが、こういう思想的な使われ方もいいですね。次回もぜひ参加してくださいね。

 

 

 

 そんなわけで今回の「よかったで賞」は「【第3回】短編小説の集いに応募したよ - 散るろぐ」です。どこまでも自分の世界を引っ張った力はスバラシイです。次点として「宇宙へ近づく夜 - バンビのあくび」「【のべらっくす】クリスマスのばかやろう - 野良猫の午後」を挙げます。どれも「お題を書こう」というより自分の世界をお題に当てはめている感じが好感でした。

 

 個人的にクリスマスの短編と言うと、O・ヘンリ『賢者の贈り物』かなぁと思います。こんな感じで結果としては愚かしい行為に見えても、誰もが幸せになる権利を手にするのがクリスマスだと思うのです。

 

 それでは年末年始で忙しいことと思いますが、今回も感想記事を受け付けますので、こちらのブログに言及またはコメントなどをいただければまとめさせて頂きます。落ち着いてからでも構いません。

 

 次回は普段通り20日から告知をします。更新用のTwitterアカウントやこちらのブログを読者登録などをして頂ければと思います。

 

 それでは作者の皆さん、お疲れ様でした。すべての皆さんが明るい新年を迎えられますようにお祈りいたしております。皆さん、良いお年を。